インサイドセールスの期待値調整|「役員と2時間商談」の現実

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はじめに:アウトバウンド営業に「魔法」は存在しない

こんにちは!マーシーズの澤井です。 
営業代行やインサイドセールスの導入を検討される際、
クライアント様からこのようなご要望をいただくことがよくあります。

「決裁権のある役員クラスのアポイントだけを狙ってほしい」
「最初から2時間じっくり自社製品の魅力を語れる商談を設定してほしい」

そのお気持ち、痛いほどよく分かります。
高い費用を払ってプロに依頼するのですから、
最短ルートで成約に繋がる

「濃い商談」
を期待するのは当然のことです。

しかし、証券会社や製薬会社という、
ガードの固い業界で新規開拓を続けてきた私の経験から申し上げます。

アウトバウンド(テレアポ)において、
最初から「役員と2時間の深い商談」を狙いすぎるのは、
実は非常に成功率を下げ
プロジェクトを短命にしてしまう危険なリスクがあるのです。

今回は、成果を出し続けるために不可欠な

「正しい期待値の調整」

についてお話しします。

インバウンドとアウトバウンドの「温度差」を理解する

まず、Webサイトからの問い合わせ(インバウンド)と、
こちらからお電話するテレアポ(アウトバウンド)では、お
客様の心理状態が180度違います。

お客様の脳内を可視化する

インバウンド(問い合わせ)▶︎
自分で検索し、「これが気になる」と思って連絡してくる
最初から1時間の商談もウェルカムです。

アウトバウンド(テレアポ)▶︎
仕事の手を止めて、見知らぬ人からの電話に出る。
ニーズは「潜在的」な段階であり、まだ買う気はありません。

この圧倒的な「温度差」を無視して、
いきなり重たい商談をセットしようとすると、
お客様は反射的に

「重すぎる、面倒だ」

と感じて逃げてしまいます。

まずは、
「相手の心の壁を少しずつ低くしていく」
というステップが不可欠なのです。


なぜ「役員と2時間」は現実的ではないのか

もちろん、運良く最初から役員と繋がることはあります。
しかし、それを

「標準(ノルマ)」

に置いてしまうと、
現場には無理が生じます。

相手の「時間」という資産を尊重する
企業の意思決定者である役員クラスの方々は、
常に過密なスケジュールで動いています。

面識のない営業マンのために、
いきなり2時間もの時間を空けてくれることは、
まずありません。

アポ取りの難易度が爆上がりする

▶︎条件を厳しくすればするほど、アポイントの件数は激減します。

当日キャンセルのリスク
▶︎ 無理に取ったアポは、直前で「やっぱり忙しいから」とキャンセルされる確率が非常に高いです。

商談の質の低下
▶︎「役員を呼んだのに、話が噛み合わなかった」
という最悪の結末を招くこともあります。

大切なのは

「誰が出るか」よりも
「その場で何を引き出し、次へ繋げるか」

というストーリー設計です。


成功への近道は「スモールステップ」にある

マーシーズがアウトバウンドにて推奨しているのは、

「まずは30分(最大でも1時間程度)の情報交換から始める」

という現実的なステップです。

心理的なハードルを極限まで下げる
「2時間ガッツリ説明させてください」と言うのではなく、

「今すぐの導入は考えていらっしゃらないかと思いますが、
同業他社様がどのような課題を抱えていらっしゃるか、
その事例を30分ほどで共有させていただけませんか?」

このように伝えることで、
相手は「それくらいなら話を聞いてもいいかな」と、
ようやく足を止めてくれます。

30分から「2時間」へ育てる技術
最初の30分で「この人の話は有益だ」と思ってもらえれば、
相手から

「もう少し詳しく教えて」
「次は役員も呼びたい」

という言葉が自然と出てきます。
プロのインサイドセールスの役割は、
この「扉を1センチ開けること」に全力を注ぐことなのです。

クライアントと代行会社が「同じ景色」を見るために

営業代行を成功させる鍵は、
代行会社がどれだけスキルを持っているかだけでなく、
クライアント様と代行会社が

「現実的なゴール」
を共有できているかにあります。

マーシーズが定例MTGを大切にする理由
私たちは、日々の架電データを基に、

「今は役員アポを狙うフェーズか、
それともまずは現場の課題を吸い上げるフェーズか」

を率直にフィ言ードバックします。

「今のアプローチ先だと役員は秘書でブロックされます。ターゲットを変えましょうか?」
「まずは課長クラスとの接点を作り、そこから内部紹介を狙う方が確実です」

このように、現場のリアルな反応を基に期待値を微調整し続けることで、長期的に「受注」を生み出せる健全なプロジェクトへと育てていくのです。

まとめ:成果を急がない勇気が、最終的な勝利を引き寄せる

「早く結果を出したい」という焦りは、
商談の質を落とし、結果的に遠回りになります。

インサイドセールスは、単なる「アポ取り」ではなく、

「顧客との信頼関係を構築するプロセスの第一歩」

です。

自社の営業代行プロジェクトが、
「高い条件を設定しすぎて空回りしている」
と感じているなら、
一度ステップを見直してみませんか?

マーシーズは、現場の泥臭い経験に基づいた、
地に足のついた戦略で貴社の市場開拓を支援します。

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