本音を引き出す「追撃しない」キャッチボール術

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〜「実は……」の後に、商談を急ぐと全てが台無しになる理由〜

展示会後のフォローにおいて、
相手から

「今はDX関連の事例をメインに情報収集しているんですよ」

という返信が来たら、
あなたはどう反応しますか?

多くの営業担当者は、
ここで「待ってました!」とばかりに
「では、弊社のDXソリューションの詳細をご説明させてください。
いつがお時間よろしいでしょうか?」

と、食い気味にアポを打診してしまいます。

実は、これが

「最も警戒されるアクション」

です。
せっかく解けかけた警戒心の氷が、
一瞬でまたガチガチに固まってしまいます。

今回は、相手の「情報収集」という歩みを止めずに、
自然と「深い相談」へと導く
中盤のコミュニケーション術を解説します。

相手の「曖昧な返事」を肯定することから始める

相手が「実は、〇〇のテーマで情報収集してまして〜〜」
と言ってくれた瞬間、
それはあなたを「営業マン」ではなく

「同じテーマを追いかけている情報源」

として認め始めたサインです。

ここでやるべきは、
自社製品のプレゼンではなく、
相手の「探索の苦労」への共感です。


「DX関連の事例を集めていらっしゃるんですね!
色々な企業様からもお話伺いますが、
どの企業様も一番頭を悩ませているところですよね。

色々展示会でも詳しいお話もあったかと思うのですが、
実際デモ画面の操作とか
御社が管理されたい内容が管理できるか〜ですとか、
もう少し他社様の事例など情報比較とかって、
まだされてらっしゃいますでしょうか?」


このように、
お相手の状況も想像しながら、
まだどういう状況なのか、
具体的な話に進むようにキャッチボールができると理想です!


なぜ「答え」が返ってこなくても、この質問をするのか?

上記のスクリプトで、
なぜ「デモ画面」「管理項目」「他社比較」という言葉を出したのか。

それは、情報収集をしている相手が

「次に突き当たる壁」

を先回りして提示しているからです。

① デモ画面の操作感(理想と現実のギャップ)
展示会では綺麗に見えたツールも、
実際に触ると「使いにくいかも?」という不安が必ずよぎります。
そこに触れることで、
相手の「実務的な視点」を呼び起こします。

② 管理したい内容が管理できるか(自社への適合性)
汎用的な機能ではなく「自社の特殊な運用に耐えられるか?」という、
一番気になるポイントに光を当てます。

③ 他社様との情報比較(意思決定の根拠): 「自分一人で決めるのは不安。他社はどうしているのか?」という、組織人としての「決めるための材料」へのニーズを拾い上げます。

このように、
「まだされてらっしゃいますでしょうか?」

と問いかけることで、
相手は

「そうなんだよね・・・」

「事例比較はしているけどまだそこまで検証もできていなくて」といった、
より具体的な「情報収集の不足分」を口にしやすくなります。



「はっきり言わない相手」の心理を読み解く

現場で相手が口にしない「本音」は、だいたい次のようなものです。

「色々見たけど、結局どれも同じに見えてきて疲れている」
「上司に報告しなきゃいけないけど、何を基準に選べばいいか分からない」
「自社の今のやり方を変えるのが、正直面倒くさそう」

こうした言葉にならない
「もやもや」
を抱えている相手に対して、
「何か困っていますか?」と聞くのは酷です。

だからこそ、

「デモ・管理・比較」

という具体的なキーワード(=情報の整理棚)を
こちらから提供する必要があります。

相手は

「そうです、まあそんな感じですね」

としか言わなくても、
心の中では
「あ、そうそう、そのあたりが整理できなくて困ってたんだよ」
と、あなたに共感してくれるようになります。

現場のリアル:キャッチボールの「レベル」を一段上げる

会話が「そうですね」「はい」で終わってしまいそうな時、
さらにもう一歩、でも決して踏み込みすぎずに、
以下のように添えます。

「そうですよね、まずは幅広く情報を集められている段階ですよね。
実際、皆様
『機能は良いけど、自社のこの管理項目だけがどうしても合わない』
といった細かいところで躓かれることが多いんですが、

例えば、そういった
『自社特有の運用』との兼ね合いで
他社様がどうやってそこをクリアしたかといった事例など
そのあたり情報収集していただくというのはいかがでしょうか〜?」


という形で打診をしつつ、
まだ早いという反応でしたら、

「では、また来月ご連絡させていただきますね〜!」

のような形で
継続的な関係が築けるようにトライして
見込み客を増やしていきましょう!
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